鋸(のこぎり)
鋸は、木材や金属などの素材を切断するために使われる道具です。鋸には、刃の形や大きさ、切れ味などによってさまざまな種類があります。DIYで使う鋸を選ぶときには、切りたい素材や精度に合わせて選ぶようにしましょう。
鋸の種類
両刃鋸(りょうばのこ)
両刃鋸は鋸身の両側に二種類の刃が付いた鋸です。目の細かい刃は横挽き用で木の繊維に対して垂直に切断するときに使用します。目の大きな刃は縦挽き用で木の繊維方向に切断するときに使用します。さまざまな種類やサイズがありますが、一般的には刃の長さが180mmから300mmくらいのものが多く使われています。
片刃鋸(かたばのこ)
片刃鋸とは、鋸身の一端にのみ鋸歯がある鋸のことです。一般的には木材を横方向に切断するための横挽き鋸として用いられており、切れ味や耐久性に優れた衝撃焼入れやテフコート加工が施されたものや、切れ味が悪くなったら替え刃を交換できる替刃式のものなどがあります。
導突鋸(どうつきのこ)
木材の繊維を横断して挽く横挽き鋸の一種で、背金と呼ばれる補強板が付いた片刃の鋸です。0.2~0.3mm程度の超薄刃で、寸分狂わない仕上切りが可能です。木材の接合手段の一つである胴付部分を平滑に挽く目的で用いられます。一般木材・合板・集成材・竹細工などあらゆる仕上加工に最適です。
廻し挽き鋸(まわしびきのこ)
廻し挽き鋸とは、切り込み穴を開けたり、曲線や複雑な形を切り抜いたりするのに便利な替刃式の鋸です。石膏ボードや木材、ベニヤ板などの切断に使われます。廻し挽き鋸には、鋸刃の長さや目立ての種類、グリップの形状などによってさまざまな種類があります。
竹挽き鋸(たけびきのこ)
竹挽き鋸とは、竹の切断や加工に用いられる鋸の一種です。竹は強い繊維を持っており、普通の鋸では目が欠けやすいため、竹挽き鋸は丈夫な目になっています。また、立っている竹を切る時のために、切断中に竹の重みで鋸がはさまりにくい細身の形状になっています。
金切り鋸(かねきりのこ)
金切り鋸とは、金属やプラスチックなどの硬い素材を切断するための道具です。金属製の鋸刃と、木製やアルミ製などのフレームから構成されています。一般的には、金属用、ステンレス用、アルミ・銅・真鍮用などの鋸刃があります。また、鋸刃には山数という概念があり、山数が多いほど細かく切れますが、力が必要になります。逆に山数が少ないほど荒く切れますが、力は少なくて済みます。
糸鋸(いとのこ)
糸のように細い刃で、複雑な曲線や切り文字など細かな細工ができる鋸です。手動式の糸鋸は、自分の力で刃を動かすことで細かなニュアンスを出すことができます。糸鋸の刃には、ピンエンドタイプやストレートタイプなどの種類があり、木工用や金工用など用途によって選ぶことができます。また、刃先にアサリや返し刃があるかどうかも、加工時の抵抗や断面の仕上がりに影響します。
鋸刃の形状
縦挽き刃
縦挽き刃は、木材の繊維(木目)と平行に使って木材を縦方向に切断するための刃です。鑿(のみ)のような形状で、溝を切るような構造になっています。縦挽き刃は、抵抗が少ないため、目は荒くなっています。縦挽き刃は、楔で引き割った木材を仕上げたり、節や広葉樹などの複雑な繊維を切断するのに適しています。
横挽き刃
横挽き刃は木材を横方向に効率的に切断するための刃です。一つひとつが小刀に似た形状の刃で、交互に向きが変わっています。この形状により、木材の繊維を断ち切りながら滑らかな切断面を実現します。縦挽き刃よりも細かい目の切断面が得られ、加工精度が向上します。斜め切りにも適しており、木材加工や工作に広く使用されます。
DIYの道具
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