鑿(のみ)
木材の継手やほぞを加工するときには、鑿が必要になります。鑿は形状や使い方により「叩き鑿」と「突き鑿」の2種類に分けられます。 叩き鑿は、ハンマーで打って木材を削ったり、穴を開けたりするのに使い、突き鑿は手で押して木材を削ったり、細かい部分を仕上げたりするのに使います。叩き鑿と突き鑿の違いは、刃の形や柄の長さなどにあります。叩き鑿は、刃が厚くて丈夫で、柄が短くて太いです。柄の後ろにはハンマーで叩いても柄が割れないように「カツラ」と呼ばれる金属の輪が付いています。対して突き鑿は、刃が薄く繊細で、柄が細長い形状をしています。叩き鑿と突き鑿を使うときは、刃の向きや角度に注意しながら、適切な力加減で作業することが大切です。
ノミの種類
厚鑿(あつのみ)
厚鑿は、建築構造材の加工に用いる大型のノミです。刃幅は6分から1寸4分程度で、刃の厚みもあり、頑丈に作られています。柱や鴨居、土台などに仕口や継ぎ手を作る際に、玄翁で叩いて深い穴を掘ったり、平面や角を作ったりするのに適しています。
追入鑿(おいいれのみ)
追入鑿は、大工道具の一種で、木材に穴を開けたり、ほぞを切ったりするときに使います。柄の先端に金属製のカツラが付いており、ゲンノウで叩いて使用します。刃は厚くて丈夫で、刃幅は1分(3mm)から1寸4分(42mm)まで様々なサイズがあります。造作鑿とも呼ばれ、木工全般に使われる汎用性の高い鑿です。
向待鑿(むこうまちのみ)
向待鑿は、ほぞ穴などの深い穴を掘るための鑿の一種で、建築造作や建具、家具指物など、あらゆる木工加工の穴堀に使われます。刃先の幅が口金まで同じで、側面が真っ直ぐに仕上がっています。このような形状は、穴の奥まで正確に掘り進めることができるようにするためのものです。また、刃先の厚みは高く、強い力に耐えられるようになっています。柄は太く長く、玄能で叩いてもしっかりと握れるようになっています。
丸鑿(まるのみ)
刃の断面が丸い形をした鑿のことで、丸い穴や曲面を彫るのに用いられます。丸鑿には、刃の凹面側に切れ刃がある外丸鑿(そとまるのみ)と、刃の凸面側に切れ刃がある内丸鑿(うちまるのみ)の二種類があります。刃の幅や曲率によってさまざまなサイズや形状があるので、彫りたい部分の大きさや曲率に合わせて、刃の幅や曲率を確認する必要があります。
鎬鑿(しのぎのみ)
鎬鑿は、蟻型などの鋭角な穴や欠き取りの仕上げに使うものです。刃は三方向に尖っており、細い穂先が特徴です。蟻組継ぎやチギリなどの細かい作業に適しています。鑿の種類によっては、冠が付いていて叩き鑿としても使えます。
鏝鑿(こてのみ)
鏝鑿は、首の部分がL型に曲がった鑿で、木材の穴や溝の底を平らに削るのに用いる鑿です。普通の鑿では届かない部分や仕上げが困難な部分に使用されます。叩き鑿としても使う場合、無理に叩きすぎると刃先が曲がってしまうことがあります。刃幅は1分(3mm)から1寸(3cm)まで様々なサイズがあります。
DIYの道具
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