インパクトドライバー

インパクトドライバーとは、ネジやボルトを締めたり緩めたりするための電動工具です。内部にハンマーがあり、回転するビットに打撃を与えることで、強力な締め付け力を発揮します。木材や金属などの硬い素材にも対応できるので、DIYや日曜大工には欠かせないアイテムです。使い方は簡単で、ネジに合ったビットを先端に装着し、ネジを締めたい場所にビットを当てて、トリガーを引きます。トリガーの引き具合で回転速度が変わるので、最初はゆっくりと様子を見ながらネジを食い込ませます。最後に強く引いてしっかりと締め上げます。
インパクトドライバーのメリットは、パワフルで作業効率が高いことです。長く太いネジでもすぐに締められるので、時間と手間を節約できます。デメリットは、音が大きく振動が強いことです。近所迷惑にならないように注意しましょう。また、クラッチ機能がないので、ネジの締めすぎによる素材やネジ山の破損にも気をつけましょう。
インパクトドライバーはさまざまな種類があり、サイズや重さ、トルクやバッテリー容量などで性能が異なります。自分の用途や好みに合わせて選ぶことが大切です。

インパクトドライバーの特徴や機能

電源方式

インパクトドライバーにはコード式とバッテリー式の2種類があります。コード式は常に電源供給があり、連続作業が可能ですが、電源コードが制限となります。一方、バッテリー式は携帯性が高く、電源コードの束縛から解放されますが、バッテリーの充電が必要で作業時間に影響を与えることがあります。バッテリー式は場所を選ばず使用でき、作業の自由度が高まりますが、バッテリーの寿命や充電時間を考慮する必要があります。コード式はパワフルな作業に適しており、連続的な使用を必要とする場合に有利ですが、ケーブルが作業範囲を制限することがあります。

形状

インパクトドライバーの形状には、ピストル型、ペン型、Ｌ型の3種類があります。

ピストル型
一般的に最も多く使われる形状です。グリップとヘッドが直角になっており、ネジを締める力が強いのが特徴です。長いネジや太いネジを使用する場合や、パワー重視の作業に向いています。
ペン型
ヘッドの角度を調整できる形状です。グリップとヘッドが一直線になるペンのような形から、直角に近い形まで変えられます。狭い場所や奥まった場所での作業に便利ですが、ピストル型よりも締め付けの力が弱いのがデメリットです。
Ｌ型
グリップとヘッドがＬ字になっている形状です。ペン型よりもコンパクトで軽量なので、持ち運びやすく、手が疲れにくいです。また、ヘッド部分にライトが付いているものもあります。ただし、ピストル型やペン型ほど角度調整ができないので、作業範囲が限られることがあります。

締付トルク

インパクトドライバーの性能を表す指標の一つが締付トルクと呼ばれるもので、これはネジやボルトを回す力のことです。締付トルクはN・m（ニュートンメートル）という単位で表されます。締付トルクが高いほど、強く締め付けることができますが、素材やネジの種類によっては破損する恐れがあります。そのため、用途に合わせて適切な締付トルクを選ぶ必要があります。

正転・逆転機能

インパクトドライバーには、正転・逆転の切り替えスイッチがあります。正転は時計回りに回転してネジを締める方向で、逆転は反時計回りに回転してネジを緩める方向です。切り替えスイッチはトリガーの上や横にあるプッシュボタンで操作できます。

LEDライト

インパクトドライバーには、作業場所を照らすためのLEDライトが搭載されているモデルが多くあります。LEDライトは、スイッチを引くと自動で点灯し、スイッチを離すと消灯します。ビットの先端やネジの頭部を明るく照らしてくれるので、暗い場所や細かい作業に便利です。また、一部の高性能なモデルには、常時点灯機能や消灯機能が付いています。常時点灯機能は、スイッチを引かなくてもボタン操作でLEDライトを点灯させることができる機能で、懐中電灯代わりに使えます。消灯機能は、スイッチを入れてもLEDライトを点灯させないようにすることができる機能で、バッテリーの節約になります。